隼人池の池干し
主催
なごや生物多様性センター
エリア
隼人池
日時
2023年11月19日
11月19日
名古屋市昭和区の「隼人池」で池干しが行われました。
今回の池干しは、改修工事に伴うもので、雨などによる多少の流入はありますが、春先まで水が無い状況が続きます。
その為、出来るだけ多くの在来種を保護する必要があります。
名古屋市周辺では、「かいぼり」と呼ばれることもある池干しですが、もともとは、主に水田の終わりに時期に、ため池の水を抜き、修繕したり春に放した魚を捕まえて冬場の食料にしたりする、重要な行事の一つになっていたそうです。
近年では、護岸が整備され、毎年の修繕はされなくなった他、魚も簡単に手に入る時代ですから、池干しが行われる意味合いが大きく変わってきましたね。
良くも悪くも、TVの影響で「池干し」が一般化したように思います。
ただ、まるでお宝探しかのように、外来種を見つけるのはなんだかな? と思ったりもします。
外来種が出ない方が良いですし、少ない方が良いです。
また、多くいるならば取り除く必要がありますが、見つければ見つけただけ、生き物を殺す事になるんです。
「生き物が好き」にも関わらず、多くの外来種を殺しているのはなんともやりきれない気持ちになりますね。
なごや生物多様性センターが行う池干しは、事前に複数回の調査を行い、あらかじめ保護の必要な生き物を保全します。
また、当日に見つかる生き物をある程度予測し、生けすや、ケースなどを準備して行われます。
これにより、池干しの衝撃から、在来種を守ることが出来ます。
しかしながら、外来種がいる、いないでは環境が異なる為、今まで見つけることが出来た生き物や、優位だった在来種が変わることもあります。
池干しをしない方が良い。との考えも、こういった環境への影響が少なからずある為に言われています。
今回池干しを行った隼人池は、10数年前にも池干しを行っています。
そういう意味では、この期間の生物相の変成を確認することが出来る貴重な機会となりました。
また、年に数回の調査も継続して行われている為、いつ頃変わったのか、そのころ何があったのかを知る事が出来る数少ないため池です。
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