スイレンの抜き取り
主催
該当のため池を中心に自然観察会などを行うグループ
エリア
非公開
日時
2023年11月6日
11月6日にスイレンの抜き取りを行ってきました!
スイレンは夏場に綺麗な花を咲かせることから、人気の高い花です。
日本では、明治時代から外国産スイレンの輸入が始まり、多くの園芸種が作出されています。
もともと日本には
「ヒツジグサ」(Nymphaea tetragona)
のみが自生していましたが、最近ではあまり目にすることが無く、外来種(園芸種)ばかりが目立ちます。
日本に自生するヒツジグサは、最小のスイレンともいわれるほど小さいのが特徴です。
その為、外来種のスイレンに負け、駆逐されている箇所が多くあります。
また、スイレンは多くの浮水葉を展開することで、水中の酸素が減り、複雑に伸びた根が水の流れを阻害します。
これによって、水質環境が悪化し他の生き物が生息し辛い環境を作り出します。
小魚などはもちろんの事、自生する植物も、先にスイレンの浮水葉が広がってしまうと影になり枯れてしまう事があります。
その為、各地でスイレンの抜き取りが行われています。
スイレンは地下茎を伸ばし成長します。
ため池の中に腕を突っ込むと長く伸びる地下茎が分かるので、それをたどり、先端から抜いていきます。
ですが、地下茎から伸びた根が深くまで延び、他の地下茎と絡まっていたりする為に、簡単には抜けません。
それに、残った地下茎からも新芽が出るので、極力残さないように。折らないようにします。
とは言え、多く抜かないといけない事も事実なので、ガンガン掘って引っ張って抜いてを繰り返します。
上の写真のすべてが、この日抜いた分ではありませんが、かなりの量を抜きました。
2時間ほどの作業ですが、泥の中での力仕事は、非常に体力を使います。
ただ、これだけ抜いてもこの池のスイレンの範囲から見ると20分の1にも満たない量です…
入れるのは簡単ですが、完全に取り除くのはかなりの労力を必要としますね。
世界的にもスイレンは人気のある植物ですが、同時に生態系へのダメージも大きい植物です。
綺麗だから、あると安らぐから。そんな軽い気持ちで入れたスイレンによって、そこの環境は大きく悪化します。
くれぐれも外来種を外に拡散する事の無いように、楽しみましょう。
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